2019年8月17〜18日 北岳〜小太郎山(1泊2日・小屋泊)②
1日目:広河原BS〜広河原山荘〜分岐〜大樺沢二股〜(左俣コース)〜八本歯のコル〜北岳〜北岳肩の小屋(泊)
2日目:北岳肩の小屋〜小太郎尾根分岐〜小太郎山〜小太郎尾根分岐〜(草スベリ)〜白根御池小屋〜分岐〜広河原山荘〜広河原BS
だいたい小屋に泊まると早出するからイチバンに起きることが多いのに、みんながバタバタ準備する音で4:00前に目が覚めました。昨日、山頂には寄って来ててご来光は肩の小屋前から眺めることにしたから、早起きする必要なかったんだけど。目が覚めたから星でも見ようかと外に出てみると空にはガッツリ雲が…。でも、雲は上下に分かれてて、雲と雲の間に隙間があったからご来光は見れそうだったし、上の雲が焼けて綺麗になりそうな予感がしました。お布団の上でしばらくダラダラ過ごしてから4:30過ぎに外に出てみると、すでに雲と雲の隙間が綺麗な色に染まり始めてました。富士山~っ♪
甲斐駒ヶ岳も幻想的でなかなかいい感じです。
風が少しあったからとゆーのもあるけど、先々週、北アルプスを縦走した時には感じられなかった寒さを感じました。フリースに薄いソフトシェル着てたんだけどね。やっぱり、お盆を過ぎた途端にお山は秋に突入しちゃうんだなぁ…なんてちょっと淋しい気持ちになりながら、雲が茜色に染まっていくのをハイマツの陰で風を避けながら眺めてました。それにしても、見事に焼けてくれたなぁ♡ 前回、北岳に来た時も夕暮れ時に綺麗に焼けたんだよね。
ご来光もなんとか見ることができました。左端にお日さま、右端に富士山がギリギリ入りました。
グラデーションの空に浮かぶ中央アルプスがとても美しかったです。
北岳方面はモルゲンロート!肩の小屋前ではたくさんのヒトが思い思いに朝日を眺めてました。
小屋に戻ってパッキングして出発する頃には、下の雲から上がって来たお日さまは上の雲の中に吸い込まれて、再びあたりは薄暗くなってました。ということで、イマイチのお天気だけど小太郎山に向けて出発です。全く時間は気にしてないからノンビリ出発でもよかったんだけど、午後からお天気が崩れるとゆー予報だったので、雨はともかく雷を避けるためにさっさと出発することにしました。
小屋からの下りはこれから歩く小太郎尾根と小太郎山、その先の甲斐駒ヶ岳がよく見えました。歩いたことがない道はどんな景色が見れるんだろうっていつもワクワクさせてくれます。
前日にはなかなか全容が見れなかった鳳凰三山。そのうち雲に飲まれちゃうかなって感じだったけど…
仙丈ヶ岳方面は何故か雲が少な目でした。やっぱり長野側と山梨側でお天気がかなり違うのかな?
遠くには穂高連峰も見えました。槍ヶ岳が薄っすらとピンク色に染まってます。
タカネツメクサ…
鎖のあるちょっと急な下り…。そーいえばこんなところあったねって感じです。滑りやすいから心配なヒトは鎖を持った方がいいかも。そして、落石させないよーに注意です。
遠くに分岐が見えてきました。分岐にヒトがいるけど、すでに小太郎山から戻ってきたのかな?これから行くのかな?誰もいないよりも、誰かいてくれる方がちょっと安心するんだけど…
甲斐駒ヶ岳と小太郎山と小太郎尾根。甲斐駒ヶ岳の右後ろには八ヶ岳も見えてました。こーやって見た感じでは快適な尾根歩きができそうな感じでした。
分岐に着いて、いざ小太郎尾根へ。小太郎山へは下ってから登って行くってわかってたけど、想像以上に下りました。ってことは、帰りはココを登り返すってことだよね?ちなみに、さっき分岐にいたヒト達もこれから小太郎山に向かうみたいで、ちょっと安心しました。
ところどころにマークがついてるので肝心なところでわからないってことはなかったけど、踏み跡が複数あるところもあったので、歩きやすいところを見極めながら進んで行きました。
イケメン甲斐駒ヶ岳に向かって歩いて行けるなんて、絶景ルートです。できればここは、もっといいお天気の時に歩きたかった~(涙)
一見、快適な尾根に見えるけど、こんなザレた急斜面とかもありました。そーでなくてもザレには弱いアプローチ、靴底ツルツルになっててさらに滑るんだよね(汗)
前にヒトがいたからちょっと安心したけど、やっぱりソロだから事故がないよーに時間をかけて慎重に進んで行きました。ハイマツやシャクナゲを掻き分けたりとか、岩や根っこがあったりとか、メインルートと違ってちょこちょこ歩きにくいところがあったしね。
樹林帯っぽいところに入ってしばらくすると登りが始まりました。
この岩のところちはょっと登りにくいかも。一応、フィックスロープはあったけど、ロープは使わずに木の根っこを使って上り下りできました。
ミヤマホツツジ…
樹林帯を抜けると遂に山頂っぽいところが見えてきました。
ザレが混じった急斜面の岩場を登って行きます。登ってる時はここ下るのイヤだなって思ったけど、下りの時は何てことなく下れちゃいました。
山頂に着いたかな?と思ったら、前小太郎山でした。どーりで早いと思ったんだよね。前小太郎なんてあったのか…ということで、そのまま進みます。
小太郎山へは前小太郎山を下って、さらに登り返して行きます。
下るとまたしても樹林帯に突入して登って行きます。
コケモモ…
樹林帯を抜けて最後の登りになると小太郎山の山頂標識が見えてきました。
山頂直下に咲き残ってたゴゼンタチバナ…
そして、やっと小太郎山に着きました。かなり慎重に歩いてたからCTよりも時間かかっちゃいました。でも、安全第一なので。
ここから大展望を眺めるはずだったのに、この頃には雲がかなり出ちゃってて甲斐駒ヶ岳も鳳凰三山も見えず…(涙)。雲のかかり始めた北岳だけは見ることはできたので、ココで朝ゴハンを食べることにしました。朝から何も食べてなくてめちゃくちゃオナカが空いてたしね。
山頂付近のアップ~!雲のおかげでカーブを描いてる稜線のカタチがよくわかります。
もーちょっとゆっくりしよーかなって思ったけどカラダが冷えてきちゃったし、前と後ろを歩いてたヒト達がすぐに戻って行っちゃったので、あんまり時間を空けないで出発することにしました。だってココの登山道、トラップが多いいから…
来た道を戻って行きます。アップダウンの続く道だけど、帰りの方が登り基調になります。
前のヒト達、ここの登りに時間かかってたな。そんなに登りにくくなかったけどね。
アチコチ湿ってるから滑りそうでコワイんだよね…。油断すると根っこに引っかかりそうだし。転ぶわけにいかないので慎重に歩きました。
岩場をトラバースしながらどんどん戻って行きます。
いつの間にか仙丈ヶ岳は青空になってました。今日は仙丈ヶ岳がアタリだね。
遠くに分岐が見えてきたけど、ここからまだけっこう登ります。そして、北岳は雲の中へ…
このアタリはヒメコゴメグサの群生地でめちゃくちゃたくさん咲いてたけど、他のお花はほとんど見られませんでした。
うーん、小太郎山への登りよりも帰りの登り返しの方がキツイかも…
この岩場はトラバースせずに登って行きます。小太郎山に向かう時には左側にマークが付いてたんだけど、踏み跡のあった右側も確認して、右柄を通ったら楽に下れました。ということで、帰りも左側を登ります。
最後の登りがちょっとキツかったけど、行きよりも時間はかかりませんでした。登山道の様子がわかってサクサク歩けたからだと思います。
トウヤクリンドウ…
カール一面にヒメコゴメグサ!上から下までビッシリと咲いてました。
分岐でまたちょっとオヤツを食べてから広河原へ下山開始です。ちょっと下ったところにも小太郎尾根への分岐がありました。やっぱり上の分岐まで登らなくてもここに出てこれたのか…
少し下ると方側がお花畑になりました。わーい♪
ウサギギク…
ミヤマコウゾリナ…
イブキトラノオ…
シラネセンキュウ…?
まだ草すべりに入ってないんだけど、なかなか急なところを下って行きます。お花に見とれてるとスリップしそう。
右俣コースとの分岐を草すべりに進みました。前回来た時は、行きは右俣で帰りは左俣だったから草すべりを歩くのは初めてです。そこそこ急で砂礫でスリップしやすいので、なかなかスピードが出せません…
ところどころに丸太の階段?ハシゴ?もありました。ココを登ってくるのはなかなかキツイかも…。これなら左俣の方がグイグイ標高が稼げていーかな。とにかく気を使いながらひたすら下ります。
少し下ると周りにはマルバダケブキがたくさん咲いてました。ちょーど見頃って感じでとても綺麗でした。なんとなくマルバダケブキを見ると雲取山を思い出します。
もちろん、それ以外にもたくさんのお花が咲いてました。ハクサンフウロとか…
ヒメコゴメグサに囲まれたタカネナデシコ…
ここはけっこう急だったな。標高を下げるにつれて、だんだん植生が変わって来ました。
トモエシオガマ…
セリバシオガマ…。本日のルート、シオガマ系の花が勢ぞろいです(笑)
ヤマハハコ…
遠くに白根御池が見えてきました。下りやすい道にはなったものの、ここからまだまだ下ります。
センジュガンピ…
シモツケソウ…
タイツリオウギ…
イワアカバナ…
ミヤマキンポウゲ…?
サンリンソウ…?こんな時期に咲くかな??
キタダケオドリコソウ…
ようやく白根御池小屋に到着しました。長い下りだったなぁ…。ちょっと肌寒かったしオナカ空いてたから、名物のソフトクリームじゃなくカップラーメンを食べるつもりで下ってきたけど、手持ちのパンがまだ残ってたから、冷たくておいしい南アルプス天然水とパンでランチにしました。炭酸飲料にも惹かれたけど、やっぱり炭酸は下山後のご褒美としてガマンすることにしました。
少し前まで座るところもないくらいたくさんヒトがいたのに一気にいなくなったな…と思ったら、みんなバスの時間に合わせて出発したみたいでした。自分はバスに乗るつもりなんて全くなく、最初からタクシーに乗るって決めてたので、みんなが出発してしばらくしてからのんびり出発しました。最初は整地された道で楽々~と思ったんだけど…
すぐにちょっとワイルドな道になりました。しかも、ここからは下り一辺倒かと思いきやちょっとした登りもあって、緩やかにアップダウンが続きました。完全に下る気満々だったのに。
カニコウモリ…
ここまで来たらさっさと下りたいので、下りはガンガン下って行きます。
ハナチダケサシ…?
シロバナのシモツケソウ…
沢がありました。前日と違って涼しいから汗もかいてないので、顔は洗わずにとにかく下ります。
咲き終わりのクガイソウ…?
ちょっとした橋があって、何故かここにだけお花が群生してました。
ソバナ…
丸太のハシゴや根っこの階段が連続します。うーん、むちゃくちゃ歩きにくいっ!やっぱり、ココからは登りたくないかも。今日はロンTで肌寒いくらいだったけど、樹林帯で風が通らないから気温の高い日はめちゃくちゃ暑そう。
こんなトラバースもありました。道幅が狭くてすれ違いできないので、混んでる時は譲り合って通りましょう。
ヤマホタルブクロ…
こーゆー階段は下りやすかったな。
ちょっと急なところもあったけど、草すべりに比べたら断然に下りやすかったです。
カニコウモリに似てるけど、何だっけ?
この樹林帯、お花がほとんど咲いてなくてかなり退屈でした。おかげでサクサク下れたけど…
途中で休憩してるヒト達をどんどん抜いて、休憩せずに一気に下って分岐に着いた~!と思ったら、何故か大樺沢に出ちゃいました。どこでこっちの道に入っちゃったんだろ?後は広河原までゆるーく下って行くだけなので、お花を見ながらのんびり歩きました。
シロバナのソバナ…
コウシンヤマハッカ…
ミヤマカラマツ…
イヌトウバナ…
広河原BSにはトイレはあるけど水道がないので、広河原山荘前の水道で顔を洗わせてもらってから広河原のBSに向かいました。広河原BSに着くと、急いで下ったわけじゃないのに13:00のバスにヨユーで間に合っちゃいました。でも、すでにバスには立って乗ってるヒトがいたからすぐにタクシーの列へ。そこにいたタクシーには乗れなかったけど、次のタクシーがすぐに来たのでほとんど待つことなく乗ることができました。
駐車場に戻って、すぐに車を走らせてイチバン近くのセブンイレブンへ。最近ハマってる微発砲濃いめのカルピスソーダと定番のささみ揚げに今日はブリトーも追加して、駐車場で1人おつかれさま会(笑)。下道はちょっとだけ詰まり気味のところもあったけど、概ね順調に帰ってこ来ることができました。やっぱり、南アルプスは近くて楽だなぁ…
ということで、2度目の北岳ピークでは無事に青空をGETすることができました。そして、行ってみたかった小太郎山のピークも無事に踏むことができました。小太郎山はあまりヒトが来ないから静かで、お天気がよければ大展望のお山だと思うんだけど、前は破線ルートだっただけあって、ちょっとルートがわかりにくいところがあったり、ちょっとアスレチッキーだったりするので、不安なヒトはやめた方がいいかも。快適なルンルンの尾根歩きができると思い込んでただけに、あのルートは予想外だったな…。今度、北岳に行くときこそは白峰三山縦走します!
次の週末はお天気が悪そうだから、夏山はこれで打ち止めかな?今年はお天気に恵まれて夏山を思う存分満喫できました~♪