2019年8月17〜18日 北岳〜小太郎山(1泊2日・小屋泊)①
1日目:広河原BS〜広河原山荘〜白根御池分岐点〜大樺沢二股〜(左俣コース)〜八本歯のコル〜北岳〜北岳肩の小屋(泊)
2日目:北岳肩の小屋〜小太郎尾根分岐〜小太郎山〜小太郎尾根分岐〜(草スベリ)〜白根御池小屋〜白根御池分岐点〜広河原山荘〜広河原BS
台風一過の晴れが期待できそうな週末。今週こそ白馬岳に行こうかと思ったんだけど、さすがに2週続けて八方まで運転するのはちょっと億劫だったので(笑)、お盆後半で小屋が空いてることを期待して北岳と小太郎山にソロで行ってきました!本命は登ったことがなく、尾根が素敵そうな小太郎山だったんだけど、せっかくなので前回登った時にガスガスだった北岳にもリベンジすることにしました。
芦安の駐車場は混むから23:00前には着いたんだけど、お目当てのタクシー乗り場がある第3駐車場はすでに満車。仕方なく第2駐車場に行ったらまだ5台くらいしか停まってませんでした。惜しかったな〜。第2駐車場だと荷物並べて車で待機ってワケにもいかないから、3:00前に起きて3:15には第3駐車場に行ったらすでに20個以上のザックが置いてありました(汗)。タクシーが来たのは4:00過ぎで4:30に乗車が始まって、4台目くらいに乗れるかなぁって思ってたら1人分の席が空いてたらしくラッキーにも2台目に乗れちゃいました。タクシーは5:00前に出発して、夜叉神のゲートで10分くらい待って、広河原に到着。タクシーに乗ってた時からなんか気持ち悪かったけど、今日はひたすら登りだからなんとか丸ごとバナナミニを食べました。時間には余裕があるからのんびり行こう、もしどーしても具合悪かったら引き返そうって決めて歩き出すと林道にはクサボタンがたくさん咲いてました~♪
まずは吊り橋を渡って、広河原山荘の横を通って歩いて行きます。ウォーミングアップにちょーどいい感じの登りです。気持ち悪いからいつも以上にゆっくりです。
白根御池分岐点からは大樺沢沿いを登って行きました。大樺沢は沢沿いだから涼しくて気持ちいーんだよね。やっぱり登りはこっちからでしょ。登山道は台風の影響で沢みたいにじゃぶじゃぶになってました。泥濘にはならないから歩きにくくはありません。
キオン…?
大樺沢を渡って左岸へ。途中、何回か渡渉するので、その度に冷たい沢の水で顔を洗いながら進みました。サッパリして気持ち良かった~♪
コウシンヤマハッカ…
テン泊装備のヒト達にどんどん抜かれちゃったけど、気にしないでのんびり歩きました。だって、やっぱり気持ち悪いんだもん…(泣)。この時は、山頂越えて肩の小屋まで歩けるのか、自分でも半信半疑の状態でした。
キツリフネソウ…
レイジンソウ…
こんなホンノちょっとの急な登りがキツイ…
小さい沢に小さい橋がいくつかかかってるところもあります。
クロクモソウ…
キラキラの葉っぱ達がキレイだぁ~♪ 気持ちは悪いけど、いいお天気なのがめちゃくちゃ嬉しいです。
葉っぱのフチに黒い点々があるから、シナノオトギリ…?
ヤマハハコ…
再び大樺沢を渡って右岸へ戻ります。
このアタリでたくさんのヒトに一気に抜かされました(笑)。けっこうな数だったのでバスで来たヒト達かも…。日帰りのトレランスタイルのヒトもボチボチいました。
タカネグンナイフウロ…
樹林帯から出て大樺沢の脇を登って行きます。さすがに日向は暑いね~(汗)。山頂方面に雲がかかってるのがちょっと気になったけど…
これから咲き出すクガイソウ…
トモエシオガマ…
センジュガンピ…
大樺沢二股のトイレが見えてきました。沢の上部にはまだ雪渓が残ってます。この雪渓のおかげで冷たいお水で顔を洗えるんだから、めっちゃありがたいです。
大樺沢二股に着くとたくさんのヒトが休憩してました。ここから山頂までは3時間半。暑いし、気持ち悪いから全く何も食べたくなかったけど、何も食べないとバテちゃう気がしたので少しだけパンを口に押し込んでから再び歩き始めました。今回は、最短の左俣ルート、八本歯のコル経由で山頂に向かいます。
ミヤマミミナグサ…
アカショウマ…?
イワオウギ…
登山道脇にはこれでもかってくらいお花がたくさん咲いてました。気持ち悪くてあんまり堪能できる感じではなかったんだけど、お花が咲いてるとやっぱり癒されます。
北岳と白馬にしか咲かない?ミヤマハナシノブ…。めっちゃ清楚な感じのお花だよね。
日陰がほとんどない岩と砂礫の九十九折の急登だけど、気温が低めだったのと適度に風があったから想像してたよりはキツくはなかったです。前回、下りで通った時はめちゃくちゃ暑かったから、この暑さでここの登りは絶対ムリって思ってたんだけど、気温と風にかなり助けられました。それより、山頂方面がどんよりしてきたのと、ヘリがずっと飛んでるのがやたら気になりました。
ヤマホタルブクロ…
ミヤマキンバイ…?
ヤマガラシ…
雪渓の脇を登って行きます。涼しくて気持ちいいけど、けっこう急な登りが続きます。
またまたミヤマハナシノブ…。滅多に見れないお花なので(笑)
雪渓部分を通り過ぎても、山の上部からの雪解け水がジャンジャン流れてました。南アルプス天然水~♪
なかなかこの登りが終わりません。わかってはいたけど、ここの登りはやっぱり長かったです。
オンタデ…?
これも秋の初めによく見るヤツ…。上の仲間?
お花たちに癒されながら、ちょくちょく足を止めながらゆっくりと登って行くとやっとこの登りの終点が見えてきました。
そして、遂に丸太のハシゴ?階段?が出てきました。ここからハシゴ地獄です…
バッドレスのところにはヘリがずっと飛んでました。クライミングで事故でも起きたのかなぁ?
こんな感じの丸太のハシゴがいくつもいくつも続きました。わかってはいたけど、かなりグッときます(苦笑)。さすがに周りのヒト達からも弱音が漏れてました。でも、このハシゴのおかげでグイグイ標高が稼げちゃいます。
辛うじて見えてた鳳凰三山。山頂付近にガスがかかり始めてました。
丸太のハシゴだけじゃなく、岩っぽいところもあります。速いヒトにはどんどん抜いてもらってとにかく疲れないよーに登って行きました。だって、まだ気持ち悪かったから…
振り返ると広河原がかなり遠くに小さく見えました。ゆっくり歩いてだけど、けっこう登って来たなぁ…
この丸太のハシゴが見えると八本のコルはもーすぐです。
ホソバでもキタダケでもなさそーなトリカブト…
ミネウスユキソウ…
そして、八本歯のコルに到着しました。間ノ岳を眺めながらちょっと休憩です。あの稜線がとっても素敵なことを知ってるだけに、こーやって見ちゃうと間ノ岳方面に進みたいなぁって思ってしまう。
タカネヨモギ…
ここから山頂までは1時間くらいだけど、まだキツめの登りが待ってます。
岩場もあるけど、難易度は高くありません。
お久しぶりのタカネビランジ…。ちょっと時期が遅くて終わりかけだけど、会いたかったよ~
この尾根沿いを登って行きます。あとちょっと…に見えるんだけど、そんなにカンタンには着きません。
シラネヒゴダイ…
オンタデ…
大岩が転がるゴーロ帯を登って行きます。
ここはムリに大岩をよじ登らず登りやすいところを見つけて登って行きました。よく見るとちゃんとマーキングもトレースあるんだよね。
それにしてもめちゃくちゃいーお天気!気温が上がって来て少し暑くなってきたけど、気持ち悪いのは少しおさまってきました。これなら肩の小屋まで行けそうです。
振り向いて城峰とボーコン沢ノ頭。あそこを歩くことはないかな…
ゴーロ帯が終わると北岳山荘へのトラバース道への分岐があります。北岳山荘に向かうヒトが多いので、ここでヒトがぐっと減りました。ここからは九十九折に登って行きます。
登り始めるまで全然記憶になかったんだけど、結構な段差の階段でした。前は下りで使ったからあんまり気にならなかったのかも。暑くなってきたし、ここへ来てこの登りはなかなかキツイ…
でも、両側はお花畑!すごいお花の数です。時期が違うからか場所が違うからか、先々週の北アルプス縦走の時とも先週の唐松岳とも違うお花がたくさん見れてよかった~♪
イブキジャコウソウ…
キンロバイ…
ミヤママンネングサ…
タカネイブキボウフウ…
タカネコウリンカ…
ちょいちょいお花を眺めるフリして足を止めながら登って行きます。キツイ登りはここが最後のハズ。
左を見ても…
右を見てもお花畑!トラバース道もかなりのお花畑になってるんだろーな。
ヒメコゴメグサ…
シロバナのタカネナデシコ…
タカネツメクサ…
北岳山荘への稜線ルートの分岐に着きました。富士山は雲の上にちょこっとだけ頭を出してました。明日の朝はスッキリした富士山に会えるかな?
稜線に向かって行きま~す。
ここから山頂までは快適な稜線歩きです。
振り返るを間ノ岳への稜線がキレイに見えました。間ノ岳より先は雲で見えなかったけど…
鎖がついてるところもあったけど、道幅が狭いから付いてる感じだったから触らなくて問題ない感じでした。やっぱり、稜線歩きはいいね~♪
そして、無事に北岳の山頂に着きました〜♪ 朝はホントにホントに気持ち悪くて、どーなることかと思ったよ…(汗)。前回はガスガスだったけど、今回は雲は多いものの晴れてくれました。キレイな青空です。
せっかく囲われた群生があったのに、群生を撮り忘れちゃったタカネビランジ…(汗)
何故かヒトが少なかったので、間ノ岳への稜線を眺めたりしながらのんびり休憩しました。あとは肩の小屋に下るだけだしね。中途半端な高さのお山には雲がかかってたので、この標高まで登ってきたのは正解だったかも。白馬岳はどーなってるんだろー?
30分くらい休憩したので肩の小屋に向かうことにしました。au電波が通じる八本歯のコルで肩の小屋に予約連絡しよーとしたけど忘れちゃったから、早めに着いた方がいいかなと思って。
途中で振り返っての北岳と間ノ岳。前回はガスガスで見れなかった景色です。次にここを歩く時は白峰三山縦走だね。
仙丈ヶ岳に向かって下って行きます。いい眺め~♪ 左の方にチラっと見えてるのは両俣小屋に続く稜線です。かなりハッキリと踏み跡はついてるっぽいけど破線ルートなんだよね。
両股小屋への分岐を過ぎてどんどん下って行くと肩の小屋が見えてきました。最後の下りがちょっと急なので気を抜かずに下ります。ここにも鎖があるけど、持つための鎖じゃないと思います。
ムカゴトラノオ…
ミヤマダイコンソウ…
今日イチの仙丈ヶ岳。残雪期の真っ白な仙丈ヶ岳もよかったけど、お花いっぱいの夏の仙丈ヶ岳もリベンジしたいなぁ…
大好きなシコタンソウ!!ここまでもポツポツ咲き残ってたのはあったんだけど、こんなにたくさん咲いてたのはココだけでした。赤い斑点模様がカワイイよね~♡
タカネシオガマ…
肩の小屋は予約してなかったけど、そんなに混んでなかったみたいで“問題ないよ~”って言ってもらえました。でも、本館の2階で1つの布団に2人がデフォルトでした。着いたのが早かったから壁際だったのはラッキーだったけど。小さい小屋だし、土曜だからこれでも空いてる方なのかも?ちなみに、素泊まりの3号館はめちゃくちゃ空いてたみたいです。あの湿った重いシュラフを思い出すと、3号館には泊まりたくないって思うけど…。どこの山小屋もそうだけど、やっぱり平日に泊まるのがいいんだよね。北岳山荘はどのくらいの混み具合だったのかが気になるところです。
同部屋のオバサンと仲良くなっておしゃべりしたり、ゴロゴロしながら雑誌を読んだりしてから外にブラブラお散歩に行ってみたら、いつの間にかガスガスになってました。でも、ガスのおかげで久々にブロッケンが見れました。
登山道では全くみかけなかったけど、テン場にたくさん咲いてたテガタチドリ…
夜ゴハンは17:00からでした。今日は3回だったみたいで、自分は2回目。でも、3回目はめっちゃ空いてたから分散させてくれればいーのにってちょっと思いました。だって、1人分のスペースが狭くてあぐらもかけなくて、男のヒトはキツそうだったから…。ゴハン時間は各30分ずつだから、小屋のスタッフさんは入れ替えで超バタバタ。食べるほうもとにかく黙々と食べました。肩の小屋は珍しくメインが魚なのが嬉しかったです♪ 白身の揚げ煮、シュウマイ、ヒジキ煮、キャベツ、お新香、オレンジとごはんと味噌汁という内容でした。オヤツをガマンしてめちゃくちゃオナカ空いてたから、周りの女のヒトたちはごはん残してたけど完食しちゃいました。朝の気持ち悪さは何だったんだろ…
夜ゴハンの後、北岳方面にお散歩がてら夕日を見に行きました。ガスガスだったから全く期待してなかったんだけど、ガスの隙間から差し込む夕陽で山肌が赤く染まってくれました。
夕陽はこんな感じでした。ガスに阻まれて、落ちるところは全く見えませんでした。
夕日が落ちた後に気温が下がったからかどんどんガスがなくなって、綺麗な夕焼けと仙丈ヶ岳を見ることが出来ました。今日、全く見れてなかった甲斐駒ヶ岳も見えてました。
寒くなってきたので小屋に戻って、することもないからすぐに寝ました。翌日は、小屋の前から日の出を見てから出発する予定だったからかなりたっぷり寝ることができました。
1日中快晴とは行かなかったけど、登ってる間はずっと青空が見えてて、登ってよかったって思えるお天気でした。なんとか体調も復活して夜ゴハンはしっかり食べられました。翌日は、あんまりお天気がよくなさそーな予報だったけど、今回のメインの小太郎山に寄ってから下山します!