2018年8月18~19日 朝日岳~雪倉岳~小蓮華岳(1泊2日・小屋泊)①
1日目:蓮華温泉P~蓮華の森~アヤメ平~兵馬ノ平~白高地沢の橋~(カモシカ坂)~花園三角点~(五輪高原)~青ザク~五輪の森~吹上のコル~朝日岳頂~水谷コル~朝日小屋(泊)
2日目:朝日小屋~水谷コル~(水平道)~水平道分岐~小桜ヶ原~燕岩~雪倉岳頂~雪倉岳避難小屋~鉱山道分岐~三国境~小蓮華山頂~船越ノ頭~白馬大池山荘~天狗ノ庭~蓮華温泉P
お天気が良さそうな週末、しかもお盆週で金曜日に早退できそうだから遠くまで移動できるチャンスってことで、登山口の蓮華温泉までおうちから5時間近くかかる朝日岳と雪倉岳にソロで行って来ました!ホントはお花の時期か紅葉の時期に行きたいって思ってたけど、朝日小屋の予約もすんなり取れたし、タイミングを逃すといつ行けるかわからないのでお花にはちょっと遅くて中途半端な時期とゆーのはわかりつつも行ってみることにしました。
会社を早退しておうちに帰って夕方には出発しました。時間が早かったからか、中央道の交通量はけっこう多かったけど、渋滞はしてなかったのですんなり安曇野ICまで着きました。安曇野からは、白馬を通り過ぎてさらに北上。安曇野市内はさすがに車が多かったけど、白馬を過ぎるころにはどんどん交通量が減って、平岩に着くころにはポツポツに。平岩からは細い林道をひたすら走りました。けっこう長かったし、確かに細かったけど、最近、こんな道ばっかり走ってるからなんてことなかったです(笑)。それより、標高を上げていくにつれてどんどん気温は下がって駐車場に着いた時は8℃。まだ8月中旬なのに、寒すぎる…。駐車場で8℃ってことは山頂は何℃?ってちょっと不安になりながらすぐに寝ました。ちなみに、24時前に駐車場に着いた時にはほぼ満車状態でした。早めに来てよかった…
4:00過ぎに起きたらすでに出発準備してるヒトがけっこういました。朝日小屋の女将さんから5:00には出発するよに言われてて、5:00出発で十分と思ってたからちょっと焦ったけど、寒くてなかなかシュラフから出れず…。朝ごはんを食べて、フリースとニュウモラップフーディーを着てガッツリ防寒して出発しました。ルートは、蓮華温泉からの反時計周り。下山は鉱山道を通った方が早そうだけどあんまりヒトが歩いてなさそうだし、できれば白馬大池経由で稜線を歩きたいなって思ってたので、鉱山道の分岐に着いた時点で時間を確認してからどちらから下山するか決めることにしました。蓮華温泉を過ぎてしばらくすると木道になりました。この木道がめちゃくちゃ滑って怖すぎて全くスピードが出せず(泣)。空が綺麗な色になってたけど、見とれて転ばないよーに気を付けて歩きました。
鉱山道との分岐を過ぎると緩い下りになって、アヤメ平に着きました。アヤメ平にはイワイチョウとかトリカブトとかちょっとお花が咲いててウキウキ♪ 目の前には雪が残ったお山が見えてたんだけど、左が朝日岳で右が五輪山かなぁ?
一度、樹林帯の中に入るとすぐに兵馬ノ平に着きました。ここにもお花がちょこちょこ咲いてました。初夏には一面のお花畑になりそうだから、ここはお花の季節に来たいなぁ。でも、写真ばっかり撮ってて全然進めなくて小屋にたどり着かなくなるかも(苦笑)
タムラソウ?アザミ?後にはトリカブト。
湿原の向こうには、モルゲンのお山が…朝日岳かなぁ?それにしても、お天気がめっちゃ良くてテンション上がります!!
再び樹林帯に入ってしばらくすると、木道が終わってここから本格的な下りになりました。でも、ずっと下るわけじゃなくて、たまにこんな登りも出てきます。
木道だったり、木の根っこをま跨いだり、石ゴロだったりと、なかなかハード目な下り。でも、ツルツル滑る恐怖の木道に比べたら全然いいかも。逆周りで最後にここを登るのはちょっと…だけど(汗)。特にテン泊装備とかだったらかなりイヤだなぁ。
ひたすら下ると橋が見えてきました。よし、これで下りは終わり! この時、意外と早かったなとは思ったんだけど…
さてさて、登り開始!遂にカモシカ坂に突入か~っ?!なんてこの時は思ってたんだけど…
階段も出てきた。これでもかってくらいマーカーついてたんだけど何なんだろ?でも、この後、一向に急な登りにはならず、おかしいと思って地図を確認したら、橋は2つあって、まだ1つ目の橋だったことに気づきました(苦笑)
オクモミジハグマ…
ジャコウソウ…
レイジンソウ…かな?
ヨツバヒヨドリ…
ひたすら下ってから登ることは覚悟してたのでどんどん下って行きました。でも、下った階段を振り返るとちょっともったいない気も。
朝露のを纏ったノコンギク…
そして下りきったところに橋が見えてきました。ここが白高地沢橋です。さっきのは瀬戸川橋でした。
橋の上はいい眺め。向こうに見えるのは朝日岳かなー?
橋を渡ったところにここに座ってくださいと言わんばかりの大きな平たい岩があったのでちょっと休憩。これからの登りに備えて防寒着を脱いでTシャツだけになりました。まだまだ涼しかったけど、お日さまが出てきて寒くはなくなってたしね。橋の近くにはウメバチソウが咲いてました。
蓮華温泉からここまで4.8km、朝日岳まで6.1km。距離的にはそんなに遠くないんだけど、今までは下り基調でここからが登りの本番なんだよね。カモシカ坂、頑張る~っ!
橋からしばらくはゆるゆると登って行きます。お花がちょこちょこ咲いてました。これはソバナかな?
タケシマランの実…かな?真っ赤でカワイイ♡
こんな感じのところを歩いて行きます。すっごく静かでいい感じ♪
ヤマアジサイ…。白やピンクも咲いてました。どれもこれも終盤だったけど。
だんだん登りになってきて、こんな岩っぽいところとか、ロープがついた小さいハシゴとか、ちょっとアスレチック的なところを登って行きました。手前の沢で顔を洗ったから、レンズに水滴がついちゃった(汗)
そして、遂にカモシカ坂に突入~。なかなか登りやすそうな階段です。
途中、ちょっと荒れた感じの階段になって急な部分もあったけど、まだまだ先は長いのでとにかく疲れないよに丁寧に登って行きました。今日、暑くなくてよかったよ。ここは暑かったから大変だ…
アカモノの実…
どんだけ急なんだろうって最初はビビりながら登ったけど、気が付いたら樹林帯を抜けてました。苦手な階段の割には意外とあっけなく登れちゃったかも。その後も相変わらずの階段を登り続けると、急に視界が開けて草原地帯になりました。このアタリも夏にはお花がたくさん咲いてたんだろーなぁ。
ワレモコウ…
イワショウブ…。下の湿原にも咲いてたけど、やっぱりお日さまの下で見るほうがカワイイね♡
ミヤマコゴメグサ…
こんな感じの気持ちのいい道がしばらく続きます。土曜日なのに前にも後ろにも誰もいなくて貸切のボッチ状態。ここ、お花が咲いてたらホントに前に進めなかったな…。左手には小蓮華岳と雪倉岳が見えてました。
コロコロしてるシラタマノキ…
ミヤマママコナ…
花園三角点に着きました~♪ このルートで一番キツイと言われてるところは終わりました。登りが超苦手でカメ足な自分がCTを30分も巻けちゃったくらいだから、山と高原地図のこの部分のCTはかなり甘そうです。ちょっと休憩したかったけど、少し先の水場のところにベンチがありそうなのでそこまで行くことにします。朝日岳が近づいてきたよぉ~
カモシカ坂の途中からも見えてた雪倉岳がドーンと見えました。左奥は小蓮華山かな?こーやって見る感じだとかなりなだらかなお山に見えてたんだけど…ね…
予定より早く着いたし、オナカ空いたからとりあえずベンチで休憩~。五輪高原のお花の最盛期はとっくに過ぎちゃってるから花園ってゆーには程遠い感じだったけど、なんとかお花は咲いててくれました。ちなみに水場はチョロチョロで今にも涸れそうな状態。でも、この後、あちこちに雪解け水が流れてるからあんまり問題なさそうです。
ほぼほぼ終盤のワタスゲ…。かなり寂しい感じ(苦笑)
まだまだ蕾をたくさんつけてたキンコウカ…
イワカガミがまだ咲いてる…。あんまり元気なさそうだけど(笑)
チングルマは穂になってるのがほとんどだったけど、少しだけお花も残ってました。
ミヤマセンキュウ…かな?セリ科は難しい(汗)
オトギリソウ…イワオトギリなのかも?
しっかり休憩してから再び登って行きました。ゆるーく登って行く気持ちのいい道でーす♪
カライトソウ…
マツムシソウ…。咲き終わってるのもかなり多かったけど、まだまだたくさん咲いてました。
ハクサンシャジン…
そして、青ザクというところ。ここもお花畑らしいけど、もうマツムシソウがポツポツしか咲いてなかったです。振り返ると雪倉岳が目の前にめっちゃよく見えました。ずっと眺めていたいけど、キリがないのでガレたところを登って行きます。
木が生えてるところを入ったり出たりして…
そして、樹林帯に入りました。このアタリは五輪の森とゆーらしいです。涼しくて快適~♪
樹林帯を入ったり出たりしながら進んでいきます。岩っぽいところをトラバースしたり、ザレた細いトラバースもちょっとだけあったけど、難しいところはありません。
ニガナ系のお花かなー?真ん中にお花、周りにぐるりと蕾をつけてる。
ヤマハハコ…
赤く色づいたオオカメノキの実…
シュロソウかと思ったけど、花びらが5枚だから違うみたい。
クルマユリ…。ビタミンカラーで元気が出る!
水が流れるところをちょっとした沢登り的に登ったりも…
リンドウ…
お花を探しながらゆっくりと登って行きます。ホントに気持ちのいい道~♪
シロバナニガナとハナニガナ…
カラマツソウ…
ウサギギク…
お花の終わったチングルマ…。青空に向かって飛んで行きそう!
アヤメ平にも咲いてたオニシオガマ…
クロトウヒレン…
雪倉岳の右側に旭岳が見えてきました。向かってる朝日岳とは別物です(笑)
初めましてのシロウマアサツキ。小さいお花の集合体です。コロッとした形がカワイイー♡
朝日岳はかなり近づいてきました。相変わらずこんな感じの道が続きます。どこまでも歩けそうな快適な道なんだけど…
ちょっと沢っぽいところを登ったり…
水浸しの階段を登ったりも。
ミヤマダイモンジソウ…
密集するチングルマ。キラキラ~☆
何回か沢を渡渉したりしながらユルユル登って行くと、お花がたくさん咲いてるところに着きました。雪解けが遅い地域だからか、雪渓のすぐ近くになんとハクサンコザクラがまだ咲いてました!
1株だけじゃなく、こんな感じでたっくさん。
めっちゃカワイイー♡
雪渓の近くがかなりの密集地帯だったけど、すぐ近くにもポツポツ咲いてました。
それ以外にもたくさんのお花が咲いてました。シナノキンバイやハクサンイチゲの他に、アオノツガザクラとか…
ミヤマダイコンソウ…
このちっちゃいお花は…?
道の両側がお花だらけ!夏のお花がまだこんなにもたくさん咲いてるなんて…。感動し過ぎてかなり足が止まっちゃいました。しかも、こんな素敵な場所なのに、全くヒトが来ないから独り占め状態。なんてところなんだ…
しばらくすると吹上のコルに到着しました。ここは栂海新道の入口です。栂海新道も歩いてみたいけど、シュラフとか水とか食料とかイロイロ持って歩かないとだから今の自分には無理かなぁ…なんて、日本海を眺めながらのーんびり休憩。だって、いつも通り写真はたくさん撮ってるし、ゆっくり歩いてるし、適度に休憩もしてるしのに、何故かCTを下回ってる。こんなこと滅多にないのにね(笑)
ヒトがたくさん来そうな気配がしたタイミングで朝日岳に向かうことにしました。また、山頂で休憩すればいーしね。
朝日岳へは九十九折の単調な登り。でも、急なところはなく歩きやすかったです。
今日、歩いて来た道。いい道だったなぁ♪
高度が上がって、さっきからチラチラ見えてた妙高方面のお山がよく見えるようになりました。
ミヤマリンドウ…
花柱がクルンと上に向いてるからミヤマホツツジ…
ネバリノギラン…
ヒメクワガタ…
イワショウブに似てるけど…
アチコチでちょこちょこ見かけてたハクサンイチゲ…。空に向かって元気いっぱい咲いてました。美しいなぁ。
シロウマタンポポ…
クモマミミナグサ…かな?
かなり終盤のチシマギキョウ…
ところどころでお花の写真を撮りながらのんびり歩いてたら、なんかガスが湧いてきて…。山頂に立つまで待てって~って祈ってたけど、祈りは届かず気づけばさっきまでキレイに晴れてた朝日岳の上はすっかり雲が広がってました。それでも山頂に着くまでにはきっと風で流れていくさって思ってたけど、山頂に着いてもやっぱりガスガス。山頂から朝日小屋までは40分で、このまま小屋に向かってもかなり早く小屋に着いちゃってヒマなので、ベンチでランチしながら晴れ待ちをすることにしました。やっぱり山頂も空いてたし(笑)
なんとかチラ見えした白馬方面…。でも、これがMAXでした。のんびりしてないでさっさと山頂に上がってくればよかったー(涙)。さっきまでは快晴だったはずなのに。
瞬間的に白馬岳方面がチラッと見えた時もあったんだけど、ガッツリかかったガスはスッキリ晴れそうになかったから諦めて小屋に向かうことにしました。もちろん、向かう先もガスガスで真っ白…
木道と階段状になってるガレた道を下っていくと、ガスの中にお花畑が出てきました。
タカネボウフウ…かな?苦手なセリ科。
ヨツバシオガマ…。ここまでもちょこちょこ咲いてたけど、ここがイチバン綺麗にたくさん咲いてました。
この階段がボチボチ急でした。明日の朝、ご来光とさっき見れなかった峰々を見るために登り返そうかなってチラっと思ったりしたけど、この階段を朝イチで登るのはイヤなので、この時点で止めておくことに決定(苦笑)
またしてもお花畑…。ミヤマキンポウゲがすごかった!晴れてる時に見たかったよ…(泣)
オオレイジンソウ…かな?
九十九折を下っていると朝日小屋が見えてきました。うわっ、小屋まで登りなんだね…
水谷コルまで下りきって、小屋に向かって登り返して行きます。さすがにちょっと疲れてきて、休憩がてら振り返ると下ってきた道がよく見えました。明日は、右に伸びてる水平道で雪倉岳に向かいます。
ガスでチラチラ見え隠れしてる白馬岳を左手に見ながら木道を歩いて行くと朝日小屋に着きました。受付に行くと『〇〇さんですね?』って名前を言われてビックリ。聞いたら、宿泊予定の女性ソロハイカーは4人で、3人はすでに到着済みだからわかったとのこと。自分が着いたのだって14時前なのに、みんな早い…(汗)。お部屋は6人部屋に4人でゆったりと使えました。夜ごはんまでたっぷり時間があったので、小屋の外で近くにいたオジサンとおしゃべりしながら再び晴れ待ち。根気よく待ってたら白馬岳方面がかなりよく見えるようになったよぉ。めっちゃ贅沢な眺めだなぁ♪
小屋から少しだけ水谷コル方面に木道を歩いて行ったところが眺めがいいです。小屋前は台湾からのツアー客でめちゃくちゃうるさかったしね(汗)。通るヒトの邪魔にならないよーに木道に座ってずーっとお山を眺めてました。この写真は木道からの小屋方面。同じく木道に座ってるのは同じ部屋のヒト。この時は、まだ同部屋だって知らなかったんだけど…
夜ごはんは4:45からでおかみさんの音頭で食前酒のワインを乾杯してからいただきました。噂通りのめちゃくた豪華な夜ごはん。テントのヒトも何人か夜ごはんだけ食べに来てました。おかずだけでオナカいっぱいになりそうな量だったからごはんは少ししかよそわなかったんだけど、全体的に味が濃い目だったのでついついごはんをお代わりしちゃってオナカパンパン(笑)
夜ごはんの後は夕日待ち…。とりあえずは小屋前で、おしゃべりしながら日が落ちてくるのを待ちました。そうそう、テン場は空いてました。
そして、いい感じになった頃、みんなで日本海に沈む夕陽を見に行きました。沈む寸前の夕陽と赤く染まったチングルマ…
沈みかける夕陽。雲がいい感じに出てたのでとても幻想的な空でした。ソロで来たけど、こんな素敵な景色をみんなと共有できてよかった…
雲がピンク色に染まってくれて、夕陽の余韻も楽しめました。
カラダが冷え切っちゃったので、談話室でコーヒー飲みながらおしゃべりしてからお部屋に戻りました。消灯は21:00だったけど、またしても消灯1時間前に寝ちゃいました(笑)。暑いのか寒いのかよくわからない状態で何回か目が冷めたけど、なんだかんだよく寝れた気がします。